看護師の給与は他と比べて高いか否か

看護師は年収や給与が高く、生涯働くことができる安定した職業の一つだ。では、実際に他の職業と比べて給与は高いのだろうか。

2017年の賃金構造基本統計調査によると、労働者全体の平均年収が約491万円なのに対し、看護師の平均年収は約478万円となっている。世間一般では「看護師の給与は高い」というイメージが強いが、実際には労働者全体の平均を下回っていることが分かる。
しかし、女性労働者全体の平均年収約377万円よりは、遥かに上回っている。看護師は9割以上が女性であることを考えると、女性の中では給与が高いと言えるだろう。事実、女性の職種別給与額ランキングで、看護師は18位にランクインしている。

また、20歳から24歳までの労働者全体の平均年収は約314万円であるのに対し、看護師の平均年収は約389万円となっている。このことからも、20代前半では看護師は高給だと言うことができるだろう。

また、看護師の給与は良くも悪くも安定しているということが特徴と言える。
例えば2013年から2017年にかけて労働者全体の平均年収が約22万円上がっているのに対し、看護師の平均年収は約6万円ほどしか上がっていない。しかし、リーマンショックやその後続いた不況下でも、看護師の平均年収はほぼ変化がなかった。
看護師は需要が安定しており、いつの時代にも必要とされる職業だ。それが、この給与の安定につながっているのかもしれない。